リフォームトラブルの傾向と対策

おぎわら・・・知り合いの建築家から聞いたのですが、リフォーム会社が点検と称して床下に入って「奥さん大変ですよ。
床下がこんなになっている」と撮ったビデオを見せられたということです。それは明らかな欠陥が写された映像で・・・。
そこで心配になって知り合いの建築家に見てもらったら、特に問題はなかった。
そう、見せられた映像は他の欠陥の映像が録画されたものだったとわかったのです。とんでもないことをしますよね。
先日も私の自宅に日曜日に営業マンが来訪し、「設備の点検に来ました」というのです。もちろん、私が設計した建物なのですが、知らない施工者です。
「結構です」と断りましたが、知らない人は自分の住んでいる建物に関係した設備屋さんだと思って入れてしまうのでしょうね。
そして床下にもぐってどこかを緩めて、「ここが漏れていますよ」なんて言われたら、修繕を依願するでしょうね。怖いものです。
もっと怖いのが悪質シロアリ業者です。点検に来て、生きたシロアリを捲いていく。
そして数カ月後にまた無料点検と称して点検したら「シロアリがでていますよ!」。
以前にその業者が捲いたシロアリが増えていた・・・なんて話もあります。先日、我が「建築よるず相談」の調査でひどいものがありました。
中古住宅をリフォームした建物を購入した方がシロアリ業者の点検として見てもらったら、シロアリの被害の凄い建物で、さらに床下は人も入れないほどの空間なのです。
よく見ると基礎換気孔に古い網があり、以前の売主はその事実を隠してリフォーム会社に転売したようでした。施工者もリフォームしたときにそれを知っていたはずなのですが、それを隠して販売した。
もっと鷲くのはこの2度の仲介をした大手不動産会社です。
そんな事実は全然知らなかったというのです。・・・と、ここまでが通常のトラブルなのですが、そのシロアリ業者が轄をかけてひどいことをした。
入れない床下を掘って進み、基礎を何箇所も壊してしまったのです。すべての関わった人たちが間違いを起こしてしまった例です。
我々は大手不動産会社に仲介の責任を問いただしました。
「あなた方は少なくとも建築基準法を確認しているはずなのだから、この建物の床下が妬センチ以下であることの認識はなかったのか?基礎換気孔の下と
地面とが接していることや、換気孔に網があることも、通常の良識をもってすれば分かるはずである」と。
不動産会社いわく「我々は建築士ではないのでそこまでは分かりません」。
「ならば第三者の建築士の調査を勧めるべきだ」というと、「我々にもそのようなシステムがあるが、8万円かかる。
それも依頼があればの話です」。このようにいい加減なものなのです。
要するに畷癌を知っていたら仲介できない、だから「知らなかったことにする」ということで商売になるわけです。
やはり建築には建築士の資格をもった人間が関係しないと傷口は広がるばかりですね。
司会・・・怖い話ですね。悲劇といってもいい。
中古住宅を購入する場合も、リフォームする場合も、建物に詳しい建築家に依頼することの重要性が認識できます。
中古住宅もリフォームも、人間が健康鯵断を受けるように建物鯵断が必要であり、何か異変があれば処置しなければならない。
その重要性を認識することも大切なのですね。さて、他の方で何か、そのようなリフォームトラブルなどを聞いたことがありますか?
久米・・・先日、「リフォームか新築か迷っているから、見にきてもらえないか」といわれて行ってきたところがあります。
写真を見ると、築年数のわりにはきれいに手入れされているように見えたのですが、現場へ行ってみると床の不陸が激しく、かなり古い石積みの崖地から基礎がはみ出して建っている状態で、リフォームを頑張ってしたとしても地盤に信頼性がなく、今のままの基礎に補強した程度ではとても恐ろしく、リフォームを断念されるようにお勧めして帰ってきました。
そのお家は、なんとまだ脳入してから2年程度しか経っていないもので、買う前にもしも相談を受けていたら、このまま住むことは大変危険なので、すぐに取り壊しを覚悟して買うようにアドバイスをしたでしょう。それが残念でした。「建物診断」が不充分だった例ですね。
リフォームに関係するトラブルはいろいろなパターンがありますよね。
でも、ひどい悪徳梁者以外の通常のリフォームで、現実に鯛査をできる範囲で行って計画を練ったとしても、工事がスタートしてから、まったく何も「問囲」が発生しない現濁って本当にあるのでしょうか?先日もマンションの住戸内リフォームが終わったばかりです。
大きなマンションできちんと竣工図も残っていたので、事前に情報は多かったのですが、それでも竣工図と現場の状況が、わずかですが食い違っていた部分があったり、図面だけでは分からなかった部分があったりして、工事中に検討し直さなくてはならないことがいくつかありました。
そういう問題が生じたとき、それを「トラブル」というところまで発展させてしまうか、きちんと検肘と相麟を行って柔軟に変更し、工事代金も明瞭に渭算していくことができるかどうか、ということは、ひとえに依頼する相手と契約の内容(契約書と図面)にかかわってくると思います。
以前、戸建ての住宅のリフォームの見積りに、リフォーム専門に行っている中堅のそこそこ名の知れた(らしい)業者と建設業許可を持っている工務店の両方に参加してもらったことがあります。そのとき参加したリフォーム業者は、私が設計を行う以前に、一度リフォームの提案をしていた業者でしたので、下調べもよく行っているはずでした。
ところがはじめに独自に提出していた見積りと私が関わった後の見械りでは、プランにそれほどの変化はないのに、金額は大きく(商く)変わっていました。
見祇りの明細も少なく内容が分かりにくいので、その業者に以前の見積りが安かった理由を問うと、はじめから依頼されていたにもかかわらず、それを実現するために必要な工事(水道の新たな配管工事や電気の引込み工事)などが、はじめの見穣りからは抜け落ちていたのだということが分かって購いたことがあります。
これが、もしもその建築主の方が何の疑いもなく、その見積り書で契約していたら、どうなったのだろうと思います。
後で追加がでてきたのではと疑いたくなりますね。
こういうとき、少なくとも図面があれば、そして契約書がきちんとしたものであれば、途中で問題が発生しても解決をしていくことはできるでしょう。しかし、そのリフォーム業者の契約書がまた凄いのですね。
確か、着手金に工事代金の50%程度、工事中間で35%か40%の支払をしなくてはならないことになっていて、工事の半ばを過ぎた頃には、ほとんどの工事代金をすでに支払ってしまっている状態なのです。
これでは万一何かあっても、建築主の方が業者に対して対等な立場で話をすることすらできません。事前の入念な打合せも大切ですが、契約書類にもよく目を通すようにしてもらいたいものです。リフォームはつい、簡単な発注書程度で済ませてしまうこともあるでしょうけれど、リフォームのときの契約書の一例として、住宅リフォーム推進協隠会というところが、雛型をつくっています。
これを参考にされて、少なくともこの程度の内容の契約書を使ってほしいと言うのもひとつのやり方でしょう。
私の事務所では、新築のときとは別にリフォーム用の工事契約書を作成していて、その契約智を使って工事業者と契約してもらうようにお勧めしています。
リフォーム専門の業者が悪いというのではもちろんありませんが、技術的経験の問題だけでなく、そうした契約書などに対する考え方ひとつとっても、リフォームの業界と建築(新築中心)の業界とでは、常識から違うのだなと感じています。
ところで、不動産に関するあらゆる情報は、←こちらから収集できます。
司会・・・リフォーム業界の常識が、今後は建築家の参加によって修練されていく、そんな期待をしたいものです。トラブルを防ぐためには、リフォームでも図面を要求し、契約書も新築並の契約書を使うべきなのですね。